2022/01/24 02:06

 12月

 
初雪が降り、冬支度を急いでいるうちに
12月を迎えました。

 今年は「ちょん」の難産そして別れ、
「ばなな」の手術と辛いことがありました。

そのたびに、牛たちがどうして欲しいのか、
どうしてあげたらいいのかと色々なことを
考えさせられました。

またそんな時に、たくさんの方から
暖かい言葉を頂き感謝しています。

皆さまに励まされて「ばなな」は
来年にはお母さんになります。

 牛たちと暮らしていると辛いこともありますが、
その何倍も嬉しいこと,楽しいこと、
幸せなことも与えてくれるのです。

 来年も大好きな牛たちと共に頑張りますので、
どうぞ宜しくお願い致します。

今年も一年間本当にありがとうございました。

 皆さま楽しいクリスマス、
そしてよいお年をお迎えください。


 11月

 
ひと息に秋が深まり、木々が色づいてきました。
牛たちも暖かい日差しを求めて、天気の良い日は一日中放牧地で過ごしています。

 皆さまにお知らせです。
先日、14才の「ちょん」が
長い乳牛としての役割を終えて出舎しました。

我が家で生まれ12産し、私達のために
美味しい牛乳をたくさん出してくれました。

しかし「ちょん」は足腰が弱り、
まわりの牛たちのいじめにあい、
乾草も思うように食べられませんでした。

私達が少しでも長く生きていて欲しいと
願う気持ちに反して、「ちょん」にとっては
辛い日々だったのかもしれません。

我が家を出て行く日の朝は、
お腹一杯の餌と「ちょん」の大好物だった
草のキューブをたくさんあげました。

 命のあるものと暮らしている以上、
通らなければならないことですが、
「ちょん」への感謝の気持ちを胸に、
これからも本当の意味での
「アニマルウェルフェアー」(家畜福祉)を
考えていきたいと思います。

 10月

 
秋の野山は様々な色彩を見せてくれます。
ヤマブドウの真っ赤な葉、白い野菊、
萩の紫、黄色い小さな花と、自然の色は
本当に美しいものです。

 やっと涼しくなり、牛たちにとっても
過ごしやすくなりました。

 先月の「農夢だより」でお伝えした、
「ばなな」の術後に関して多くの方から
ご心配を頂き、本当にありがとうございました。

「ばなな」はとても元気で、
傷口はずいぶん良くなり、もう少ししたら親牛達と
一緒に放牧場に出してあげられそうです。

 皆様からの暖かい言葉に励まされて、
私達も再発しないことを祈りながら
「ばなな」に精一杯のことをして
あげたいと思っています。

 これから少しずつ冬支度に入りますが、
季節の変わり目体調に気をつけながら
過ごしたいもの
です。

 9月

 
毎日暑く突然雨が降ったりと、
今年の夏は異常気象なのですね。
皆さんお身体は大丈夫ですか?

 牛さんたちも毎日扇風機の前で
じっと耐えています。

そんな暑い中、「ばなな」が大手術をしました。

おっぱいにできたおできを取る手術をしたのですが、なかなか取り切れなかったようで、
日に日に大きくなり、2回目の手術で
結局乳房の左側半分を切除したのでした。

 獣医さんからたぶんまた再発するだろうと
言われたのですが、待望の雌牛として
生まれてもうすぐ1才、
もう可愛くて可愛くて仕方ないのです。

何とか治ってくれないかと
少ない確率にかけているところです。

早く傷口が良くなって、秋の野原を駆け回る
「ばなな」の姿を想像しています。

8月

 夏、暑さも本番になってきました。
気温30℃前後の日が続き、早くも夏バテしそうです。

 牛たちは朝の搾乳が終わって放牧地へ草を食べに出て行くのですが、
すぐに牛舎へ帰ってきてしまいます。

暑い上に雨がないので青草の伸びが悪く、
食べられる草が少なくなってきているのです。

そんなわけで昼間は扇風機の前で乾草を食べたり、
寝たりしています。
真夏の暑さは牛たちにとって試練なのです。


農夢のThanks Giving Day !

 日頃の感謝を込めて8月10日(土)11日(日)の二日間のみですが
(10時~4時30分) クリーマリー 農 夢(MILK BAR)で
 牛乳ソフトクリーム(1個250円)を用意します。
ぜひ食べにいらしてください。

また普段、感染症予防のため牛舎は立ち入り禁止ですが、
この二日間だけ午後4時30分から搾乳作業を
見学できるようにします。

手洗い、靴の消毒などご協力を頂きますが、
この機会に牛たちに会いにいらして下さい。

 7月


 
夏、暑さも本番になってきました。
気温30℃前後の日が続き、早くも夏バテしそうです。

 牛たちは朝の搾乳が終わって放牧地へ草を食べに
出て行くのですが、すぐに牛舎へ帰ってきてしまいます。

暑い上に雨がないので青草の伸びが悪く、
食べられる草が少なくなってきているのです。

そんなわけで昼間は扇風機の前で
乾草を食べたり、寝たりしています。

真夏の暑さは牛たちにとって試練なのです。


農夢のThanks Giving Day !

 日頃の感謝を込めて8月10日(土)11日(日)の
二日間のみですが(10時~4時30分) 
クリーマリー 農 夢(MILK BAR)で 
牛乳ソフトクリーム(1個250円)を用意します。
ぜひ食べにいらしてください。

また普段、感染症予防のため牛舎は立ち入り禁止ですが、
この二日間だけ午後4時30分から搾乳作業を
見学できるようにします。

手洗い、靴の消毒などご協力を頂きますが、
この機会に牛たちに会いにいらして下さい。

 6月

 待ちに待った桜も咲き終わり、少しずつ春から夏へ
季節は動き出しそうです。

雪解けが遅れ土が乾かなかったので、
牛たちをなかなか広い放牧地に出してやれず、
例年より約1ヶ月も遅れてしまいました。

放牧地のゲートを開くと、みんなピョンピョンと
跳ねて走り回り、お父さんのところに戻ってきては
またピョンピョンと身体中で喜びを伝えてくれました。

そして昨年8月に生まれた「ばなな」も親たちとは別ですが、
牛舎の横に柵を張り、放してあげました。

最初なかなか牛舎から出て行きませんでしたが、
外で母親の「なな」が「外は気持ちいいよ!」と
呼ぶように鳴くと、恐る恐る出て行きました。

そしてあちこち臭いをかいでは
不思議そうな顔をしていました。

何せ「ばなな」にとっては、
生まれて初めての放牧だったのです。

しばらくして広くなったことに気がついたのか、
急に走り出し、草を食べたり土を食べたり
顔中泥だらけにして大喜びでした。

 私達だけではなく、動物たちもこの季節を
ずっと待ち望んでいたのですよね。

森の方からカッコウの声が聞こえてきて、
畑にガーデニングと一気に忙しくなりそうです

 5月


 
やっと春の光がふりそそぐ季節になりました。
長い長い冬を通り抜けて「待ってました!!」ですよね。

 牛たちは外で日向ぼっこをする時間が
長くなってきました。

まだ外は雪解けの水たまりが多いので、
身体中ドロドロにして帰ってきます。

またこの時期は冬毛から夏毛へと生え替わるので、
身体中かゆいのか牛どうしで良くなめあっています。

先日夕方の搾乳前に「Qちゃん」が「まる子」の耳を
なめていました。

「まる子」は気持ちが良いのか、
じっとしているので「Qちゃん」はずっとなめていました。

しばらくすると「Qちゃん」は、まるで「まる子」の耳を
おっぱいのようにしゃぶっていたのでした。

そしてしゃぶるのをやめても、しばらく「チュッパチュッパ」と
子牛がおっぱいを飲むときの口を続けていたのでした。

私はその口があまりにも可愛いのと可笑しいのとで、
「Qちゃん赤ちゃんみたいだね」と思わず笑ってしまいました。

「Qちゃん」は今年4月で7才になったのですが、
まだまだお母さんのおっぱいを忘れていないのですね


4月

 雪が多くて、春はまだまだ遠く感じますね。
それでも少しずつ気温は上がってきているので、
もう少しの辛抱でしょうか?

そんな中、愛犬「ぼー」と家の周りを散歩していると、
雪山から伸びた木の枝にユキヤナギの蕾がついていたり、
日向の地面にフキノトウが顔を出していたり、
そんな小さな春を見つけると嬉しくなります。

 先日お父さんが不在で、3日間私と
野口さん(野の花菓子店)で、
朝夕一日二回の搾乳をすることになりました。

お父さんがいないので、
牛たちが言うことを聞いてくれるか心配していました。

いつも朝の搾乳はお父さん一人なので、
案の定牛舎に行くと、牛、犬、猫、
みんなが不思議な顔をしていました。

特に子牛の「ばなな」は「べーべー」と鳴き、
いつも甘えるお父さんを捜している様子でした。

しかし私達の心配をよそに、
みんな不思議なくらい言うことを聞いてくれたのでした。

 ご心配頂いた最年長の「ちょん」(1月出産後産褥熱)は
暖かくなってきてから食欲が出てきて
少しずつ元気になってきています。

早く暖かくなって牛たちに春の陽を
一杯浴びさせてあげたいです。

 3月

 3月というのにいつまでも雪が多く、
寒い日が多いですね。

それでも夕方の搾乳の時、まだ明るいので
少しずつ日が長くなってきているのを感じます。

そんな寒い中でも牛さんたちは
いっぱい牛乳を出してくれています。

この季節、チーズは超硬質タイプの
「フルリーヌ」を作っています。

週に大きな固まりが3個ずつでき、
さらに2年間じっくりと熟成させるので地下の熟成庫は
「フルリーヌ」で一杯になってきました。

ところで、そのチーズの表面を拭いては並び替えて
整理していたら、奥の方から
11年前に製造した「ナッティー」が出てきました。

ビックリして当時の製造記録を開いてみると、
このチーズの原乳は「さだ」「ちゅん」
「ちょん」「モモ」「くぅ」の乳で作ったものでした。

今うちにいる牛は「ちょん」だけですが、なんだかとても懐かしく、
他の牛たちはもういないのに、こうしてチーズが残っていることに
お父さんと二人で感激していました。

チーズを味わいながら、
久しぶりにあの頃の牛たちに出会ったようでした。

この3月で私達がこの仕事を始めて18年になりますが、
改めて今まで一緒に過ごした牛たちに
感謝の気持ちで一杯になりました。


 2月

 いつまでも寒さが続き、雪はたくさん降り
春が遠く感じる毎日です。
これから一年中で一番寒い時期を迎えるのに、
いったいどうなることでしょう。

 そんな中、1月12日に「ちょん」が12回目の、
20日に「Qちゃん」が5回目のお産をしました。

予定日が2頭ともに20日だったので、
「ちょん」は8日も早かったのです。
と言うのも「ちょん」は、昨年末よりお腹がとても大きくなり、
高齢のせいで足が弱り歩くのがやっとになっていました。

12日に急に立てなくなり、このままでは足がしびれてしまうので
ロープでつり上げたところ、破水してしまったのです。

すぐに獣医さんを呼びお産に入ったのですが、
子牛を肩まで引っ張るのは楽だったのですが、
それ以上何度引っ張っても出てきません。

その時すでに破水してから
2時間近くがたっていました。

もう一人応援の獣医さんに来てもらい、
機械を使って四人がかりで子牛を引っ張り、
やっとの事で子牛は生まれたのですが、
異常出産のため死産でした。

「ちょん」は身体が弱っているので牛乳は搾らず、
毎日獣医さんに注射を打ってもらっています。

 一方「Qちゃん」は、とても安産で母子共に元気です。
子牛は雄のホルスタインでしたが、
無事生まれたことが何より嬉しかったです。

悲しいことと嬉しいことは、隣り合わせなのですね。

子牛の大きな鳴き声に励まされて、
「ちょん」が一日も早く良くなってくれればと願っています。

 1月

  あけましておめでとうございます。


 寒さと大雪の中、牛たちと共に
新しい年を迎えることができました。

昨年からの寒さで牛舎の中は早くも凍りついて
バリバリですが、牛たちは元気です。

子牛の「ばなな」は親牛のいる牛舎に移り、
別の柵の中に入っています。

もう離乳したのに、私たちと目が合うとミルクをねだって
「べーべー」となくので、顔をあわせるのがつらいです。

身体もひとまわり大きくなりました。

かわいい声が牛舎の中にひびくと、なんだか気持ちが明るくなります。


今年はいったいどんな一年になるのでしょう?
楽しいことがいっぱいあるといいですね。

今年も「ちょん」「なな」「まる子」「Qちゃん」「はる」
そして「ばなな」と共に、みなさまへより品質の良い製品を
お届けしますので、どうぞよろしくお願い致します。


 今年も牛たちと共に、安心して食べて頂くことのできる
美味しい乳製品造りに励みますので、
どうぞ宜しくお願い致します。


愛犬 「ぼー」 と 「ばなな