2022/01/24 02:07

12月 

雪が降り始め、いよいよ冬がやってきました。
毎年のことですが、牛舎に冷たい風が入ってこないように
夏の間外してあった扉をつけたり、
太陽の光が良く入るように窓拭きをしたりと冬支度に追われています。

そんな寒い日の朝、
14年間牛舎のネズミ番として働いてくれた愛猫「ちょんこ」が
天国に旅立っていきました。

身体の小さな猫でしたが、
いなくなると牛舎がとても広く感じ寂しくて悲しくなりました。
ネズミをくわえて自慢げな姿、
機嫌の良い日にはすりすりなど私たちに幸せを一杯くれました。
そして長い間牛たちの餌の番をしてくれたことに感謝しながら
家族みんなで見送りました。

 今年もあっと言う間に終わろうとしていますね。
一年間本当にありがとうございました。
来年も牛たち、そして愛犬「ぼー」と共に安全で美味しい製品作りに励みます。
皆さん楽しいクリスマス、そして良いお年をお迎えください。

年 末 年 始 の ご 案 内
12月31日(水)1日(木)2日(金)
の配達はお休みさせて頂きます。
年始は1月7日(水)より平常通りの配達となります。
どうぞ宜しくお願い致します。


11月

 牧場に秋の風 春には瑞々しい若葉を、
秋には美しい紅葉を見せてくれた山の木々は、
これからしばらく長い眠りにつきます。

もうすぐやって来る雪の日々に備えて、
牛舎の窓を入れたり、扇風機を片付けたりと、毎年の事ながら大忙しです。

春に飾り付けた鉢花を片付けたら、何だか寂しくなりました。

 そんな中、今までせまいパドックで飼っていた生後5ヶ月になった「さくら」を、
親牛たちと一緒に放牧地に放してあげました。

最初はおっかなびっくりで、なかなか親たちの所へ行こうとしなかったのですが、
少しずつ近づいていきました。

ところが、「まる子」や「ばなな」は頭突きでいじめるのです。
「さくら」は初めてのことにびっくりして、逃げ回っていました。

そして肝心の母牛の「はる」は知らんぷりなのです。
動物たちの世界は厳しいですね。

 それでも広い放牧地に出ると、踊るように走り回り、
身体一杯に嬉しさを表現していました。

相変わらず「まる子」や「ばなな」の頭突きを受けて、
「さくら」の試練はまだまだ当分続きそうです。


 10月

 牧場に秋の風が吹き始め、
雲の切れ間から顔を覗かせた大雪山の山々はもう真っ白です。
 
 9月1日に「ばなな」が無事初めてのお産をしました。

夕方搾乳の時間に牛舎に行くと、
「ばなな」だけ戻ってきていませんでした。

皆で顔を見合わせ「もしかして?」と思い裏山に探しに行くと、
なんと「ばなな」の横に可愛い子牛が立っていました。

びっくりするやら、ほっとするやら、
「一人で頑張って産んだんだね!」と褒めてあげました。

さてさてその日から、
「ばなな」にとっては生まれて初めての搾乳が始まりました。

 どの牛も同じですが、最初は緊張して搾乳室に入ったり、
おっぱいを洗ったり、搾乳の機械をつけるのを嫌がり、
後ろ足で蹴ろうとするので至難の業です。

それでも少しずつ慣れて、一週間程たつと蹴らなくなりました。
そして「そろそろお母さんでも搾れるんじゃない?」
とお父さんに言われて私が搾ることになりました。

最初お父さんが側で見ているときはおとなしくしていたのですが、
いなくなったとたん「ばなな」は思いきり私を蹴ったのです。

私はびっくりして尻もちをついてしまいました。
蹴られた横っ腹が痛くて痛くて夜に湿布をしました。

まだまだ私と「ばなな」の戦いは続きそうです。

9月


  一雨ごとに夏から秋へ季節が移り変わるこの頃です。
皆さまいかがお過ごしでしょうか?

 先日の「
Thanks Giving Day」には沢山のお客様に来て頂き、
ありがとうございました。

また夕方の搾乳を見学してくれた方々、本当にお疲れ様でした。

牛を間近に見て、「大きい、そして暖かい!」「眼が青くてとても綺麗!」
「蹄の間がピンク!」などなど、本当に細かいところまで牛を観察してくれました。

そして何よりも「この牛たちから牛乳やチーズを分けてもらっているのですね。」
「感謝していただきます!」という言葉を頂き、
牛たち共々、とっても嬉しい
Thanks Giving Day ! になりました。

年に一回ですが、牛たちがどんな生活をしているのか見に来てください。

8月


 夏本番!! 暑い日が続いています。
皆さま体調を崩していませんか?

牛舎でも、朝から扇風機を全開にして暑さ対策です。
そんな暑い中、「Qちゃん」が無事にホルスタインの雄を出産しました。

身体が小さいのですが、とても元気で
「Qちゃんの小さい頃はこんなだったんだね。」
と思うくらい母牛にそっくりです。

母子共に元気が何よりです。

農夢のThanks Giving Day !
 
日頃の感謝を込めて8月9日(土)10日(日)の二日間のみですが
(10時~4時30分) クリーマリー 農 夢で
牛乳ソフトクリーム(1個280円税込)を用意します。

また普段、感染症予防のため牛舎は立ち入り禁止ですが、
この二日間だけ午後4時30分から搾乳作業を
見学できるようにします。

手洗い、靴の消毒などご協力を頂きますが、
この機会に私たちの牛の飼い方を見にいらして下さい。

7月

猛暑が続き、その後はずっと雨が降り、
今年の夏もおかしな気候です。
気温の差に身体がついていかないですよね。

そんな中でも牛たちは晴れ間を見ては
外へ出ていって草を食べています。

 先日農夢の牧場で約40名の方が集まり
「北海道・農業と動物福祉の研究会」主催の見学会が開かれました。

皆さんとても熱心に私たちの牛に対する考え方を聞いてくださり、
放牧地と夕方の搾乳を見てもらう機会が持てて本当にうれしく思いました。

「牛、豚、ニワトリなどの家畜にストレスをできる限り与えず、
大切に育てることにより、本当に安全で安心な、
そして何よりも美味しい畜産物が生まれる。」
と言うことをもっともっと多くの人に知って欲しいと願っています。

そしてそのような農家が増えてくれるとうれしいです。

6月

 新緑のまぶしい季節になりました。
天気の良い日は、青い空に大雪山連峰が美しく映えています。

 先日は、「はる」のお産が遅れ2週にわたり宅配ができなくなり、
皆様には大変ご迷惑をお掛けし、本当に申し訳ありませんでした。
おかげさまで、母子共に元気に過ごしています。

母牛「はる」は、出始めの若い草をいっぱい食べ、
牛乳をたくさんだしてくれています。

子牛「さくら」は、そのミルクをぐいぐいと飲みお腹が一杯で
機嫌がよいのか飛び跳ねています。
後継牛がまた一頭増えて、私たちもほっとしているところです。

 5月10日に行われた「北海道・農業と動物福祉の研究会」のフォーラムには、
予想を大きく上回る方々に集まって頂き、
「アニマルウェルフェア」に興味のある人の多さにびっくりしました。

これからは現代の工場的畜産の狭い、汚い、臭い中で飼われている牛たちが、
少しでも快適に過ごせられる「アニマルウェルフェア畜産」に変わっていくことを願っています。

今後とも皆様のご理解とご支援、どうぞ宜しくお願い致します。



 5月

 いよいよ春です。
日差しが強くなり、残雪もみるみる溶けていきます。
花壇からはいろいろな花の芽が出てきてうれしくなりますね。
そして、5頭の牛たちが外で春の日差しを浴び、
気持ちよさそうに散歩している姿を見ていると本当に心がなごみます。

 さて、私たちが度々お伝えしている「アニマルウェルフェア」について説明させて頂きます。
「アニマルウェルフェア」とは、家畜たちが心地よく過ごせるように配慮した牧場
(ニワトリや豚の放し飼い、牛の放牧酪農など)での飼育法です。

お父さんが二十歳の頃、「アニマルマシーン」という一冊の本と出会いました。
「たくさんの家畜を狭い建物に詰め込み、生産効率を上げる畜産業が推奨されて来ました。
しかしそこから生まれる食べ物と、放牧地で自由に太陽の日を浴びて生まれる食べ物とは違います。」という内容で、
それはお父さんにとって考えが180度変わる程の衝撃だったそうです。

当たり前のことですが、家畜はヒトと同じように心地よい、いやだ、怖い・・・などと言う感情を持っています。
だから家畜をできるだけストレスの少ない環境で飼い、気持ちよく畜産物を生産してもらいたいのです。
 私たちはいつか牧場を始めるときに「アニマルウェルフェア」で牛を飼おうと決めていましたが、
牛乳の流通は複雑です。

何軒もの牧場の牛乳を大型タンクローリーが收乳し、乳業メーカーへ運び加工されます。
ですから私たちだけが「アニマルウェルフェア」によって牛乳を生産しても
他の牧場の牛乳と混ざってしまいます。

そこで牛乳を乳業メーカーに出荷しないで、
牛飼いから加工、販売まですべて自分たちで行う道を選びました。

クリーマリー農夢は牛の頭数は少ないですが、正真正銘の
「アニマルウェルフェア」によって乳製品を製造しています。

 EUなど先進国では早くから「アニマルウェルフェア」の基準ができて、
販売店ではその製品を高付加価値製品として別コーナーで販売されてきました。

そしてやっと日本でも注目され始めました。

「アニマルウェルフェア」により、私たち人間にとって美味しくて安全安心で高品質な製品が生まれます。
これからも私たちは牛たちと共により良い製品をつくり続けていきたいと思いますので、
どうぞ宜しくお願い致します。





 4月

雪解けが進み土が顔を出し、鳥たちが秋に落ちた種を食べにやってきています。
ようやく暖かな春がやって来ました。
と同時に、増税という困った春もやって来ました。
農夢では長い間、何とか値上げをせずに頑張ってきたのですが、
4月より一部の商品を値上げさせていただく事にしました。
どうぞ諸事情をお察し頂き、ご理解のほどお願い致します。

 さてさてこんな苦しみをどこ吹く風と、牛たちは今日も春の日差しを浴びています。
一番長老の「まる子」はすっかり甘えん坊の毎日。
「Qちゃん」は7月にお産を控えています。
「なな」はみんなが外へ日向ぼっこをしに行っても、
一人牛舎にいたりと相変わらずのマイペース生活。
「はる」はいつも夜遅くまで乾草をしっかり食べています。

そして「ばなな」(1才7ヶ月)はすっかり大きくなりましたが、
まだまだ母牛「なな」にくっついています。
そんな「ばなな」も9月にはお母さんになります。

 これからもこの可愛い5頭から大切な牛乳を分けてもらい、
より美味しくて安全安心な乳製品をつくっていきますので、
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。


 
3月

 暖かな日が増えてきて、
春がすぐそこまできている気がします。

オリンピックに熱中している間に、
季節は移り変わっていたようです。

夜、牛舎の電気を消しに行くとき、
日本の選手が出場する前に「今だ!」
とばかりに家を飛び出して行き、
牛たちが散らかした乾草を急いで寄せ集め、
あわててテレビ見たさに肝心の電気を
消し忘れてしまったこともありました。

「心ここにあらず・・・」で牛たちに悪いことをしました。

 さてさて、牛舎では育成牛の「ばなな」が
大きくなってきたので、みんなと一緒に餌を
食べられるようにするための特訓が始まっています。

と言うのは、今までは身体が小さかったので
一人餌箱で食べていました。

毎日少しずつみんなと一緒に食べる練習を
しているのですが、なかなかうまくいきません。

「ばなな、早く食べられるようになってね!」と
励ましています。

雪が溶ける頃には、みんなと一緒に
並んで餌を食べていることでしょう。



2月

新しい年が明け、大雪の日が続き
やっとおさまったと思ったら、今度は連日の寒さで
冬の厳しさを思い知らされる毎日です。

それでも少しずつ日が長くなり、
春に近づいているようにも感じます。

 心配して頂いている「ばなな」はとても元気で、
身体もひとまわり大きくなりました。

他の牛たちとの関係もだいぶ慣れてきて、
一緒に並んで乾草を食べられるようになってきました。

でも時々「どけっ!」と言わんばかりに
吹っ飛ばされるので、
なるべく母親の「なな」の近くにいるようです。
寝床で休むときはたいてい「なな」のとなりにいます。

 先日とても冷えた日に牛舎に行くと、
「ばなな」は「なな」のお腹におでこをピッタリと
くっつけたまま、じーとしていました。

「大きくなったけど、まだまだ甘ったれだね。」と
思わず笑ってしまいました。

もうすぐ節分、春ももうすぐです。
早く暖かくなるといいですね。



 1月

 
いつもになく雪の少ない年越しと思っていたら、
連日注意報が出て、雪の季節もいよいよ
本番となりました。
皆さま新しい年をいかがお過ごしでしょうか?

 昨年12月に「なな」が無事お産をしました。
しかしその後熱を出し、
体調がすぐれず心配したのですが
少しずつ元気になっています。

そして「まる子」「はる」7月にお産を控えた
「Qちゃん」、9月に出産予定の「ばなな」。

みんなが一生懸命出してくれる牛乳で
今年も美味しい乳製品作りに励みますので
どうぞ宜しくお願い致します。

 先日、裏山で「フクロウ」を、別の日に大きな
「リス」が木々を渡っていく姿に出会いました。

この動物たちにあやかって、
今年は「フクロウ」のようにゆったりと
周りを見渡して、「リス]の様に軽やかに
過ごせたらいいなぁと思っています。

皆さまもどうぞ良い一年となりますように!!