2022/01/24 02:07

12月

 今年もあっと言う間に12月がやって来ました。
牛たちは草のない放牧地に出ては、
なごり惜しそうに日差しを浴びています。

はやいもので、「まる子」(10才)、「Qちゃん」(9才)、
「はる」(8才)と、牛たちが高齢になってしまいました。

そこで今年は新たに初妊牛の「ゆめ」と
「こごみ」を導入しました。

今はうちで生まれた「ばなな」、「さくら」、
「あき」と全部で8頭の大所帯ですが、
これから次々と世代交代の時期を迎えます。

長年暮らした牛との別れは辛いですが、
だからこそ共に生活している時を大切に、
そして感謝の気持ちを忘れずに過ごしたいのです。

 今年も私たちの製品をご注文くださり、
本当にありがとうございました。
来年も牛たち、「ぼー」、「にょんにょん」と共に
頑張りますので、どうぞよろしくお願い致します。

お身体に気をつけて楽しいクリスマス、
そして良いお年をお迎えください。


 11月

 初雪が降り、いよいよ冬の到来です。

寒い風が入らないように、
夏の間外してあった牛舎の窓を入れたり、
裏の出入り口を狭くしたりと冬支度に追われています。

皆さまもきっと冬の準備に忙しいことと思います。

 さて、9月の終わりに「Qちゃん」の出産に続き
「はる」が無事お産をし、めでたく後継牛「あき」が生まれました。

「Qちゃん」の子牛「Q P」は雄だったのですが、
2頭の子牛の世話にお父さんは毎日大忙しでした。

搾乳が始まると「Q P」と「あき」のミルクをねだる大合唱が始まり、
それはそれはとても賑やかでした。

誕生から一ヶ月がたち「Q P」は出舎したので
お父さんはちょっと育児が楽になりましたが、
「あき」は友達がいなくなって寂しそうです。

まだ小さな「あき」にとって、これから厳しい冬に向かいますが、
元気にすくすくと育って欲しいと思う毎日です。

10月

 裏山の木々が少しずつ紅葉し、
栗やコクワが実っているのを見つけると
秋の深まりを感じます。

牛の世話をするとき、ついこの間まで半袖だったのに、
もう長袖を着る季節になりました。

 先日9才半になる母牛の「Qちゃん」が無事お産をしました。

早朝お父さんからのインターホーンで起こされて、
眠たい目をこすりながら牛舎裏のパドックへ行くと、
もうお産が始まっていて子牛の前足と顔が出ていました。

そしてあっと言う間に産んだのでした。

他の母牛の搾乳前に産んだので、
終わるまでそのまま親子だけにしておきました。

すると「Qちゃん」は生まれたばかりの子牛を
一生懸命舐めてあげているのです。

いつも見ている光景なのですが、
なんだかその姿が本当に微笑ましく暫し見とれてしまいました。

そしてわずか数分で子牛は立ち上がり、
ちゃんと母牛のおっぱいの所によちよちと歩んでいくのでした。

 子を思う母の姿、そして母を慕う子の姿に改めて感動した朝でした。


9月

 お盆が過ぎてすっかり秋らしくなりました。
夏の疲れが出ていませんか?

この間までの暑さはどこえやら?
夕方、虫の声を聞くと汗をかいていた頃が懐かしくなります。

 牛たちは涼しくなり、ほとんど一日中放牧地で草を食べ、
そして寝そべって休み快適に過ごしています。

真夏の暑い中じっと耐えて過ごした分、
青い草の上で何だかいきいきとしています。

あの大雨の中も暖かいシャワーが気持ちよかったのか、
ずーと放牧地で浴びていたのです。

 さて先日の農夢のThanks Giving Day ! には
多くの方が来てくださり、また搾乳見学にも参加してくださり、
ありがとうございました。

「まるちゃんが一番身体が大きい」、
「この牛があのばななちゃんですね」、
「いつも飲んでいる牛乳を出している牛にあえて良かったです」
などと皆さんのお話を聞けてとても良い時を過ごせました。

 これから季節の変わり目ですが、
牛も人間も体調に気を付けて過ごしましょう。


8月

 旭川には珍しく蒸し暑い日が続いています。
皆さま体調を崩していませんか?

夜も気温と湿度が下がらないので、
牛舎でも扇風機を付けっぱなしにしています。

扇風機の前でじっと暑さに耐えている牛たちの姿を見ると、
せめて夜ぐらい涼しくなってくれればと思う毎日です。


農夢のThanks Giving Day !

 日頃の感謝を込めて8月15日(土)16日(日)の二日間のみですが
(10時~4時30分) クリーマリー 農 夢で
牛乳ソフトクリーム(1個300円税込)を用意します。

また普段、感染症予防のため牛舎は立ち入り禁止ですが、
この二日間だけ午後4時30分から搾乳作業を
見学できるようにします。

手洗い、靴の消毒などご協力を頂きますが、
この機会に私たちの牛の飼い方を見にいらして下さい。

7月

 木々の葉が美しく茂り、すっかり夏本番です。
一年中で一番心地良い季節がやって来ました。

 先日、9年間我が家で生まれ育った愛牛「なな」が
乳牛としての役目を終えて出舎しました。

小さい頃から自分を牛とは思っていなく、
世話をしているとお父さんにいつも付いて歩いていました。

また、「なな」は本当に優しい性格でした。
普通新しく導入した牛がやって来ると、
前からいた牛は新しい牛をのけ者にしようとします。

しかし「なな」はいつも近づいていって、
優しく舐めてあげていました。

また牛だけではなく犬の「ぼー」、猫の「にょんにょん」も
いつも舐めてもらっていました。

だから「ぼー」も「にょんにょん」も「なな」が大好きでした。
そして誰よりも母牛の側で寝ていた娘の「ばなな」は
もう10日も経つのに元気がありません。

「なな」がいなくなってしまい、私たちの心に、
そして牛舎にもポッカリと穴が空いてしまい辛い毎日ですが、
「なな」は私たちに牛乳だけで無く、
たくさんの幸せもくれたので感謝の気持ちで一杯です。


6月

 新緑のまぶしい季節がやって来ました。
放牧地や回りの山々が色とりどりの緑色に包まれて、
本当に美しいです。

 牛たちは朝の搾乳が終わって放牧地へ行き、
青草を食べ始めると夕方の搾乳までなかなか戻ってきません。

そんな姿を見ていると一生懸命草を食べて、
たくさん牛乳を出してくれる牛たちに
心から感謝の気持ちで一杯になります。

 ところで大変寂しいことですが、高齢の牛が増えてきて、
そろそろ世代交代の時期になってしまいました。

残念ながらここ数年雄牛ばかり生まれたため、
後継牛が育たなかったからです。

そこで仕方なく新しい牛を再び導入しました。
7月に初めてのお産をする予定の「こごみ」です。

まだ新しい生活に慣れていないので、
何をするのにも困った顔をしています。

ちょっとだけ先にやって来た「ゆめ」も、
早速先輩風を吹かせて威張っています。

早くここでの生活に慣れて
無事にお産を迎えてくれたらと思っています。

今はこれで8頭の大所帯となったので、賑やかな毎日です。


  5月

 裏の山に小さなスミレの花が咲きはじめ、
春が少しずつ近づいています。

 その裏山は私たちが住みはじめてから、
なかなか手入れができず、白樺や柳の木、
ドロの木などが生え放題になってしまい、
あっと言う間に林のようになってしまいました。

それで太陽の光が地面まで当たりずらくなり、
草も伸びなくなっていたのです。

その木々を二男とお父さんが昨年の秋に
ほとんど伐採し、とても広くなり見違えるようになったのです。

倒した木は細い枝をまずナタで落とし、
太い幹は薪用に1本1本切り、根は機械で掘り起こしました。

それはそれは大変な作業でした。
広々とした放牧地に、
霜が降りる心配が無くなったら、牧草の種を蒔きます。

今から新しい草が生えて、
牛たちが喜ぶ姿を思い浮かべています。

4月

 フキノトウが地面から顔を出し、
裏山では色々な種類の鳥たちが飛び交い、
牧場に春がやって来ました。

暖かくなり、生き物たちの息吹を感じると嬉しくなります。

 さてさて、牛舎に新しい牛がやってきました。

今いる牛たちが高齢なこと、
乾草の質が良くないことなどで乳量が足りなくなってきたため、
急きょ導入しました。

4月1日に初めてお産をする予定の「ゆめ」です。
ずっと繋がれっぱなしで飼われていたようで、
牛舎の中を歩くのもおっかなびっくりでした。

そして、うちのように自由に外に出たり、
寝床で寝たり餌を食べたりできる環境に慣れずに
アタフタとしていましたが、
少しずつ私たちにも寄って来るようになりました。

お産までもうすぐですが、無事に過ごせるように願っています。
うちの新しい家族「ゆめ」をどうぞ宜しくお願い致します。

 

 3月

もうネコヤナギの芽が膨らんできて、春が来たような気候です。
旭川は雪が降らないので、雪はねや雪下ろしの作業もなく
本当に助かっています。

 安全で美味しい乳製品の自給自足を目標にはじめた
クリーマリー農夢ですが、この3月で20周年を迎えました。

色々な思い出が駆けめぐりますが、何より皆さまの暖かいご声援と
農夢の牛の飼い方へのご理解があったからこそ、
これまで続けてくることができました。

本当に感謝の気持ちで一杯です。
ありがとうございました。

 お陰様で、農夢の牛達は毎日を快適に暮らし、
気持ちよく生乳をわけてくれています。

これからも人間と家畜が共に健康的に生きていく酪農を続けていきます。

私たちの健康を守るために、牛達が快適に暮らせる環境が大切であり、
これが「アニマルウェルフェア」の原点だと考えています。

どうぞこれからも宜しくお願い致します。


2月

 旭川は天気に恵まれ、例年にない暖かく雪の少ない年の始まりでした。
春がすぐそこまで来ているような気がしますね。

 さてさて、農夢に新しいメンバーが加わりました。
”ネズミ番”の「にょんにょん」です。

昨年「ちょんこ」が亡くなり、まだまだ気持ちが癒えない日々だったのですが、
早くも牛の餌を狙うネズミの気配がしました。
これは早く次のネズミ番を探さなくてはと言うことになったのでした。

子猫がいないか色々な人に聞いたのですが、なかなか見つからずにいました。

最後の手段と思いインターネットで調べたら、
近所でとっても親切な方が子猫を譲ってくれることになったのです。

そしてまだ生後3ヶ月なのですが、早くも初仕事!
みごとネズミを咥えてお父さんに見せに来たそうです。

毎日犬の「ぼー」にじゃれたり、牛の寝床に遊びに行ったりと、
とても元気に走り回っています。

呼ぶと寄って来る可愛い子猫です。

これからどうぞ宜しくお願いします。


「にょんにょん」


1月

あけましておめでとうございます

 皆さま新しい年、いかがお過ごしでしょうか?
今年は穏やかな年明けでしたね。
良いことがたくさんある事を願います!
 
 私は愛犬「ぼー」と早朝の散歩中、羊のような形の雲の切れ間から、
光が覗いて来たので急いで裏山へ登りました。

そして真っ赤なご来光を、「ぼー」と一緒に見ることができました。
その美しさにしばらく見とれていました。

それから牛舎に行くと、「Qちゃん」と「まる子」が窓から差し込む
太陽の光の中で、乾草を食べていました。

「あけましておめでとう!みんなも光を浴びにこっちにおいで」
と他の牛たちに声をかけたのですが、寝床で「もぐもぐ」と反芻中。

「Qちゃん」と「まる子」も「なーに?」と言う顔で「もぐもぐ」。

 今年もこんな可愛い牛たちに助けてもらいながら、
美味しく安全な乳製品づくりに励みますので、どうぞ宜しくお願い致します。